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 写真作家 撮影裏話 − 非公認野営


グレイト・サンド・デューンズ国立公園は、それを囲む一部の保護地域を合わせてGreat Sand Dunes National Park & Preserveという名称で設定され管理されています。大砂丘群が横たわるデューンフィールド西部のサンドシート地帯は自然保護区として指定され許可がなければ入ることができません。この地域は生態系保護の意味を重視し、地域そのものの保護を考えた上で管理されています。現在約900頭の食肉用に飼育されているバイソン(バッファロー)が放牧されており、ザパタ・メダノナ・ランチ(Zapata-Medano Ranch)といいます。

砂漠撮影を続け、撮影地の生態系を学びながら地元の人たちとの交わりを持たせて頂いているお蔭もあり、この地域に許可を頂いて撮影のために入らせてもらったことが何回かあります。その中で最も思い出に残っているのが、この非公認の野営をしなければならない状態になった時のことです。土壌が安定し植物が生えているとはいえ、砂が土壌です。水分や形状などの状況によってその安定性がある場合や、砂地で緩い場合もあります。そんなコンディションの中、進入許可を得た指定道路をふらふらと砂の上を泳ぐように騙し騙し走り撮影ポイントを見つけて撮影をさせてもらいました。この道路は名ばかりのもので、何度かトラックが走ったお蔭で草がなくフラットになっていたりわだちができている程度の砂地道路です。

 入れるところの限界と思われるところに車を停めてしばらく歩いた所で撮影をさせてもらいました。綺麗な夕暮れを見た後、帰途に着こうと、来る時に通ってきた道を戻っている途中の分岐点を誤って反対側に曲がったのが運の尽きでした。タイヤが砂地にはまり込んで動かなくなったのです。氷点下の気温が日没と共に更に下がる中、タイヤに何かをかまして乗り切ろうとしましたが、石などの固いものが何もないサバク地帯ではどうしようもなく、低木の枯れた枝やらバイソンの乾いた糞などを集めてタイヤ下に入れてはトライしました。そのたびにジャッキで車体を上げては下げてを繰り返し数時間やりましたが体力がつきました。仕方なく車内で暖ををとり寝ようと思いましたが、気温は−18℃。窓ガラスの内側は吐息の水分がついて凍り始め冷蔵庫の中にいるような状態になりました。2時間おきくらいにエンジンをかけて暖房を回して凍死を避けつつ夜を明かすことになりました。

この日は月が1時半頃に沈み、その瞬間に落ちてくるのではないかと思えるほどの数の星が夜空で賑やかにしていました。時々見える飛行機の流れる光、衛星かもしれない光の軌跡。そして訳の分からない緑色の光がジグザグに飛んでは消え、また違う所から同じような色の光が現われてジグザグ。結局非公認で野営をすることになり朝方に牧場管理のカウボーイのトラックに来てもらって引き出してもらいました。この事件以降、救世主のカウボーイとは親しくなり今もときどき訪れては、この時の話を笑い話として話しています。、

 (在米写真作家 小池清通の撮影活動を通して経験した秘話・裏話を紹介)

 

 
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写真作家 小池清通 コロラド事務所
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