アメリカ 写真【小池清通】

コロラドプラトー 【小池 清通】 - 朝日を浴びるユタ州アーチズ国立公園ノースウインドウから見たテューレットアーチ
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 人生の分岐点となった出来事

  
  - 本能的な目覚めを導いた事件


 「9.11同時多発テロ事件」が人生観を変えました。私にとって2001年9月11日に引き起こされたあの事件は、如何に人間が無力であり、なおかつ自己中心的であるかを思い知らされた出来事でした。それは単に多くの犠牲者が出た悲劇だったという意味ではなく、「人間はどうあるべきか」という最も大切なことを忘れて大きく育った国への目覚めの一撃であったようにも思えたのです。

 私たちは自然(環境)の一部として存在しています。文明を拡張する技術改革やその普及が多くの人を救っているのも確かですが、それらによって最も大切なものを見失ったり忘れたりしている人は決して少なくありません。私はこの同時多発テロ事件後、本格的に精魂を注いだ撮影を始めました。新たな活動の拠点というよりも新たなる出発の基礎作り・再認識の場として私を引き寄せたものはパンフレットや写真集に載るような華やかなグランドキャニオンでも摩天楼が美しい大都市ニューヨークでもない、北米大陸中西部コロラド州ロッキー山脈の麓に横たわる大砂丘でした。そこで私は自然の一部として無心になれる瞬間を感じ、ここが私の再スタートポイントになると感じました。

 大自然の中にあっては人間も他の動植物と同じように命を与えられている生物です。にもかかわらず人間は傲慢であると言われます。自然界には、命の歯車が無限に連なる生態系があり、その生態系には、それぞれの命が存在を許された枠(域)があることを再認識しなければいけないと思います。そのような意識の元で自分の『位置』を不毛とも思える大砂丘の生態系に感じ見つけました。

 自然は命の源。そこに生きる人間に、あるべき姿を思い出させるには本能のレベルに訴えることが必要であり、そのレベルに強くつながりを持っているものが感性だと思います。私が写真に真剣に取り組もうと思った理由は、その感性のレベルに自然の様々な姿を、写真を通して訴えることができると信じたからです。大自然と感性を接点にして本能と大地の繋がりを感じ、現代人が見失っている「もの」を私の作品を通して感じて頂けたら幸せです。

 大自然の声を聞き、少しでも多くの作品を世に出し、「命の源」を再認識する写真展を開き続けたいと思っています。

小池 清通


 

 
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写真作家 小池清通 コロラド事務所
「自然とつながる時」
Kiyomichi Koike Photography
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